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『天才バカボン』 (てんさいバカボン、英題:The Genius Bakabon)は赤塚不二夫のギャグ漫画。赤塚の代表作であり、これまで4回にわたってアニメ化されている。
目次 [非表示] 1 概要 2 作品解説 2.1 タイトル 2.2 作風 2.3 掲載誌の移籍 2.4 派生作品 3 登場人物 3.1 主要登場人物 3.1.1 バカボン一家 3.1.2 その他の主要登場人物 3.2 その他のキャラクター 4 バカ田大学 5 コミックス 6 補足 7 アニメ 8 ゲーム 9 脚注 10 関連項目 11 外部リンク 概要 [編集] 『おそ松くん』において、ギャグ漫画家として不動の人気を得た赤塚不二夫が続けて描いた作品。初出は1967年4月9日発行の『週刊少年マガジン』。『週刊少年サンデー』、『週刊ぼくらマガジン』と連載雑誌の断続的な切り替えなどを行い『月刊少年マガジン』1978年12月号で一応の完結を見るが、その後も現在に至るまで単なるギャグ漫画の枠を越え、単行本、テレビ、CMなど各種メディアに取り上げられている。また作品自体も、何度かにわたり『コミックボンボン』などで再執筆され、『ボンボン』では2006年12月号まで傑作選が掲載されていた。傑作選は当時の再録だが、時代にそぐわないセリフや過激な下ネタなどは差し替えられていた。 2007年10月17日、連載開始40周年を記念して、連載を取り合った[1]ライバル出版社の講談社と小学館が協力し、ベスト集『天才バカボン THE BEST』2冊を発売。内容は異なるが、題名や表紙のデザインを統一するという異例の企画であった。2冊ともにB6版、352ページとなっている。講談社版には、1988年から1992年にかけて『月刊少年マガジン』、『ヒーローマガジン』、『デラックスボンボン』の各誌上で発表された単行本未収録作品も多く含み、小学館版には『サンデー』掲載分をすべて収録している。 作品解説 [編集] タイトル [編集] タイトルおよび作中のキャラクター名である「バカボン」の語源は、現在公式には梵語の「薄伽梵」(ばぎゃぼん、釈迦如来)に由来するとされている。これは「トリビアの泉」でも紹介された。 また、バカボンのパパの常套句「これでいいのだ」も「覚りの境地」の言葉である様で、レレレのおじさんも、お釈迦様のお弟子の一人で「掃除」で悟りをひらいたチューラパンタカ(周利槃特=しゅりはんどく) をモデルにしているという。 ただ、赤塚自身は生前に雑誌等のコメントで異説(馬鹿なボンボン、バガボンド=放浪者、天才=ハジメちゃんとバカ=バカボンのパパとボンボン息子=バカボンの3人合わせて「天才バカボン」とした説、等)も唱えていたことがあった。 なおタイトルに「バカボン」とあるものの、当作品において主に活躍するのはその名を冠したキャラクター・バカボンではなく父親の「バカボンのパパ」である。実際にバカボンが登場しない話が数話ある。 作風 [編集] 初期はバカボンとバカボンのパパが話の中心となるナンセンスギャグであった。中期よりパパの母校であるバカ田大学の後輩などが登場し、パパを中心としたスラップスティック・ギャグ作品となっていく。掲載誌が『マガジン』に復帰してからは次第にシュールなギャグや突如一コマだけ劇画タッチになる、楽屋オチの頻発、意図的な手抜きなどといった実験的手法が増え、純粋なナンセンスギャグであったこの作品に変化が生じてくる。後期にはパパさえ登場しないことも少なくない。刑事用語の解説が出てきたり、わざと絵を下手にして自らのアシスタントが不在という設定で描いていたり、「赤塚不二夫」から「山田一郎」に改名しようとしたりするなど、本作とは全く関係ない話も多く見られる。こうして、中期までと後期とでは作風がかなり異なってきている[2]。なお、アニメ第2作『元祖天才バカボン』の放送開始に際し、一度終了していた『マガジン』の連載が一時的に復活していたが、そこでは毎週5ページの限られたスペースでコンパクトにまとまったマンガ版ショートショートが展開されていた。 掲載誌の移籍 [編集] 1969年、それまで『週刊少年マガジン』に掲載されていたのが、『週刊少年サンデー』に掲載誌が変更になった。 『サンデー』に移った本作は、同時掲載の『もーれつア太郎』にニャロメが登場して人気が高まったこともあり、次第に精彩を欠くようになっていった。結局『サンデー』掲載の本作は半年余りで打ち切られた。『サンデー』掲載時の作品は講談社コミックス版の単行本には未収録であるが、上述の『天才バカボンTHE BEST 小学館版』のほか、竹書房発行の文庫版、また現在絶版だが曙出版発行の単行本でも読むことができる。この時期の作品はページごとのコマの四隅の角が丸くなっている。 その後、1971年に初めてテレビアニメ化が決定したことを理由に『週刊ぼくらマガジン』で連載を再開。1か月後、同誌の休刊で『マガジン』本誌に返り咲き、以降1976年まで連載された。 派生作品 [編集] 『バカボン』の派生作品としては、1969年から1971年まで漫画サンデーに掲載された『天才バカボンのおやじ』(連載途中から古谷三敏が作画を担当)、1972年に赤塚が自主出版した漫画雑誌・まんがNO1に掲載された『天才バカボンのパパ』がある。なお『天才バカボンのおやじ』はダークな展開や下ネタを多用するなど成人向けに描かれた作品ではあるが、そのいくつかのエピソードは『元祖天才バカボン』でアニメ化されている。このほか、長谷邦夫が作画を手掛け、河口仁が手助けした『テレビマガジン』掲載版がある。2010年2月には、天才バカボンからの名シーンや名言を集めた「天才バカボン幸福論。夜のつぎは朝なのだ。」(主婦の友社)が刊行されている。 登場人物 [編集] 声はアニメ版のもの。 主要登場人物 [編集] バカボン一家 [編集] バカボン一家の居住地の設定は、赤塚不二夫自身の事務所「フジオプロ」がある東京都新宿区中落合。原作ではこのことに幾度も触れており、実際に中落合界隈に存在する店舗名もしばしば登場する[3]が、アニメでは触れられていない。 バカボン宅の表札は原作の大部分、およびアニメの第1部第1話などでは「バカボン」、原作の児童誌発表分などと、アニメの大部分では「バカボンのパパ」である。アニメで登場するバカボン宅の電話機は第3作までは黒電話だったが、第4作ではコードレス留守番電話に進化している。電話番号は、(880)6974 「パパワ ロクデナシ」である[4]。 バカボンのパパ 声:雨森雅司(第1作・第2作)、富田耕生(第3作)、小倉久寛(第4作) 主人公。もともとは天才であったが、アクシデントがもとでバカになり現在のキャラクターとなった。赤塚曰く「パパは無職でないといけない」としているため、原作、アニメともに基本的には無職ということになっている。名前は不明だが、豊福きこうは著書『天才バカボンのパパ「国会で細川総理が決めたのだ!!」宣言』で、上記の表札の分析から父、長男とも姓名なしの「バカボン」で、区別するために父バカボンを「バカボンのパパ」と呼ぶのはないかと推理している。また、フジオプロのサイトでの質問コーナーでは「そんなもの(本名)はないのだ」と記されている。 口癖は「これでいいのだ!」「タリラリラ〜ン」「コニャニャチハ」「はんたいのさんせい」「さんせいのはんたい」など。「〜なのだ」という語尾の多用も多く、アニメのサブタイトルのほとんどに使われている。 詳細は「バカボンのパパ」を参照 バカボン 声:山本圭子(第1作・第2作)、林原めぐみ(第3作)、亀井芳子(第4作) 天才バカボンのタイトルが示すとおり、本作における本来の主役。しかし主人公として機能していたのは連載初期のみで、「描いてるうちに(バカボンの)パパのほうが面白くなっちゃった」(赤塚談)という理由でパパに主役の座を奪われたため結果的にパパの引き立て役に転じた。当初はドタバタホームコメディ漫画における「頭は良くないがのんびりした心優しい性格の主人公」という役割を担っていたが、主役交代とそれに伴うナンセンスギャグ漫画へと作品傾向が次第にシフトしていくに従って、不条理なパパの言動をアシストする愚直で腹黒い面もあるキャラに変化していった。パパと一緒になって悪さをはたらくことが多いが、パパに振り回されひどい目に遭うことや、時にはパパをひどい目にあわせたこともあった。勉強は苦手だが、ママの誕生日プレゼントを用意するために、靴磨きのアルバイトをするなど、優しい面も。アニメ版では概ね初期原作のイメージで登場している。アニメ第1作では、逆立ちで苦もなく歩き、ハジメをいじめたクラスメートを懲らしめるほどの身体力を持つ。通っている学校は、アニメ第1作では「坊毛茄子(ぼけなす)小学校」だったが、アニメ第4作の最終回では「バカ田小学校」に変更されていた。連載開始当初は着物の下にズボンを履いていたが、すぐにおなじみの着物+靴スタイルになる。パンツは履いていない。『トリビアの泉』の中で「お釈迦様は仏教語でばかぼん」というネタが紹介されたことがある。 1972年発表の「20年後のバカボンなのだ」(前後編)では20年後(1992年)の一家が描かれているが、前編ではバカボンには「マジメ」という息子が生まれたものの、大変な悪ガキであるために、気苦労で推定30代にも関わらずスキンヘッドになってしまう。そして後編では下痢のため、谷岡ヤスジ漫画を思わせる様なガリガリになってしまう。 2010年、明治製菓の菓子「チップチョップ」のTVCMキャラクターに起用される。 PR |
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